熊谷の老舗の定食屋さん「百万石」「峠茶屋」「加賀家食堂」に行って気がついたことがあります。
この3軒には普通の定食屋さんでは見かけないメニューがあります。
それが「ハムエッグ定食」「ウインナー定食」「目玉焼き定食」などです。
最初に見たときは目を疑いました。
え?これらが定食のおかず!?
だってウインナーや目玉焼きって、ハンバーグの横についてそうな感じです。
定食のおかずとしてメインを張れるキャラじゃないでしょう!?
それなのに定食としてメニューに載ってるんです。
信じられないなら試すしかない。
そこで「加賀家食堂」でウインナーを注文してみました。
定食で頼むのは勇気が要りましたので、モツ煮定食+ウインナー(単品)でいきました。
料理が出てくるまでに考えます。
『ウインナー定食とは?
ウインナーだぞ、ソーセージじゃないんだ。
てことは「本場ドイツから直輸入したプリップリのソーセージの盛り合わせ」ってわけではないだろう。
だからといって魚肉ソーセージってことはあるまい。
ここはやはり、昔なつかしの赤いソーセージか?
それなら古い定食屋さんにだけこのメニューがあるのも頷ける。
その赤いソーセージを炒めるのか?
いやいや、それでは料理人のプライドが許さないだろう。
だからウインナーをメインとして、さらに一手間加えたものじゃないだろうか?
ウインナーとタマネギ、にんじんの短冊切りを炒めてケチャップと塩コショウで味付けなんてしたら、ご飯のおかずにはぴったりじゃないか。
うん、いいね、それだよ!』
妄想が膨らみます。
そして出てきたウインナーがこれ。
・・・そのまんまですね。
7本のウインナーが素揚げされています。
まるっきり普通のウインナーで、味付けは無し。
カラシがついています。
あとは他の定食物と同じく付け合せのサラダもついてます。
う~ん、これをおかずにご飯を食べるのはきつくないか?
定食で頼まなくてよかったなぁ・・・
再び妄想
『昔はウインナーは、貴重な動物性たんぱく質をとれる、手軽で身近なごちそうでした。
十分に定食のおかずとして成り立っていたのです。
しかし時代の流れとともに、ウインナーの地位は下がりました。
定食のおかずはから揚げやハンバーグ、焼肉など、もっとボリュームのあるものが主流になっていきます。
ウインナーはひっそりと時代の波に消えていきました。
しかし、街は変わり、人も変わり、メニューも変わったけど、変わらないものも残っています。
「たまにでいいです。昔を思い出してください。あの時代のことを・・・」
昔ながらの定食屋さんのメニューの隅で、今日もウインナー定食はひっそりと生きています。』
うぉぉぉ~、ウインナー定食頑張れぇぇぇ~~
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