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2024.04.02

深谷シネマ:ドキュメンタリー映画「フツーの仕事がしたい」

籠原周辺のイベント

深谷シネマで上映が始まった映画「フツーの仕事がしたい」、さっそく見てまいりました。
この映画は劣悪な環境で働くセメント輸送運転手が、人間らしい生活を取り戻すまでを撮り続けたドキュメンタリーです。

皆倉信和さん(36歳)は、根っからの車好き。高校卒業後、運送関係の仕事ばかりを転々とし、現在はセメント輸送運転手として働いている。しかし、月552時間にも及ぶ労働時間ゆえ、家に帰れない日々が続き、心体ともにボロボロな状態。「会社が赤字だから」と賃金も一方的に下がった。生活に限界を感じた皆倉さんは、藁にもすがる思いで、ユニオン(労働組合)の扉を叩く。ところが彼を待っていたのは、会社ぐるみのユニオン脱退工作だった。生き残るための闘いが、否が応でも始まった。



それにしても月に552時間って尋常じゃないですよ。
1ヶ月30日、休み0日で計算したって1日あたり18.4時間労働。
「家に帰って風呂入って寝る」ということもまともに出来ません。

朝も昼も夜もセメントを載せて走ります。
もう住民票はダンプの運転台だろ、って感じです。
給料は歩合制、残業手当も社会保障もありません。
そんな彼が個人でも入れる社外の労働組合に加入します。

勤めている運送会社は「労働基準法なんて聞いたこともない」っていう感じのところです。
話し合いなんて通じる相手ではありません。
彼の母親の葬儀中にも押しかけて「組合を脱退せよ」と脅し、暴力を振るいます。
「やめてくれ」「迷惑だ」「帰ってくれ」という言葉は通じません。
相手の都合も考えずに、実力行使で自分の意見だけを押し付けるタイプです。
運送会社のほかには、その運送会社を使っている配車会社、さらにその会社を使っている大手セメント会社も相手にしなければなりません。

それに対する労働組合も負けてはいません。
多人数で押しかけてのシュプレヒコール、宣伝カー、プラカード、敷地内侵入、公道での上映会、社員に対する暴言など、過激の抗議行動を展開します。
「やめてくれ」「迷惑だ」「帰ってくれ」という言葉は通じません。
相手の都合も考えずに、実力行使で自分の意見だけを押し付けるタイプです。
あれ、これってさっきの運送会社のやってることとと同じでは?
「主張が正しければどんな行為でもOK」ってこと?

監督の意図かどうかは分かりませんが、この手のドキュメンタリーでありがちな「労働組合は正義の味方」と言い切れないように見える点は良かったと思います。

彼は最終的に命は助かり、まともな労働条件で働くことが出来るようになります。
それだけが救いでした。
それ以外は胸糞悪くなるようなものばかり。
本来は「劣悪な労働条件で働く人のことを知ってもらいたい」という映画なのでしょうが、正直言って一番印象に残ったのは・・・
ぜひご自分の目で確かめてみてください。
深谷シネマ http://fukayacinema.jp/
3月1日~3月7日 21:30~22:40
※3月7日(土)上映終了後、土屋トカチによる舞台挨拶アリ。



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コメント

  1. ダニエルさん より:

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    百姓oyaziさま
    上のツケが下に回ってくるのは古今東西同じです。
    生き物全体から考えれば仕方ないことですが、個人レベルではそうも言ってられません。
    正直言って、帰り道は重い気分でした。
    せっかく映画を見るなら後味爽やかなものがいいです(笑)

  2. ダニエルさん より:

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    さきたま新聞さま
    日曜の夜しか行けそうに無かったので、思い切って見に行ってきました。
    おそらく私が感じた気持ちは監督の意図ではないと思いますが、いろいろ考えさせられる映画でした。
    感想、楽しみに待ってます。

  3. oyazi より:

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    こんばんは、映画傘の次が社会派映画のこの作品ですか、
    今の不況の時代に被らせみれば、庶民の苦しさ判りますか!

  4. さきたま新聞 より:

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    さすが、ダニエルさん。初日に行ってくださったのですね。長いコメント、真剣に読んでしまいました。
    何が真実かは、この目で確かめたいです。本当は映画でなく、現実に生きている人と接して、みたいです。
    私が、映画をみて何を思うか・・・ 宣伝の一翼を担ったものとして、8日には、感想をメールします。