65年前の8月14日深夜、熊谷は空襲を受けました。
市街地の7割以上が消失し200人以上の方が亡くなっています。
熊谷が空襲を受けた理由として「埼玉県の県庁所在地として間違えられた」「軍需工場があると思われていた」「米軍上陸後の軍事拠点として想定していた」等が挙げられますが、詳しいことは分かっていません。
市立図書館で現在開催中の「熊谷空襲とその時代展」に行ってまいりました。
通常は向かって左側のスペースで熊谷の古代から現代までの歴史展を常時開催しており、その一角に熊谷空襲のブースがあります。
今年は向かって右側にも拡張して展示をしています。
ここでは普段は見られない熊谷空襲の時の様子や物品を展示しています。
見知った街並みが焼け野原になっている写真を見ると、分かっていてもぞっとします。
たった65年前はこんな様子だったのか。
当時の人達はどんな気持ちだったんだろう?
漆黒の夜空から降る焼夷弾の恐怖はいかばかりか。
寄せ書きをした日の丸を持って出征した若者の想いはいかばかりか。
武運長久を願い千人針に針を通した人たちの想いはいかばかりか。
なお会場にはこの展示会のパンフレットがあり、かなり多くの写真や詳しい内容が記載されています。
会場ではじっくり展示物を見て、帰ってからパンフレットをじっくり読みましょう。
時と共に戦争の記憶は薄れていきます。
私の世代では大東亜戦争はもちろん、朝鮮戦争やベトナム戦争も知りません。
その後の湾岸戦争以降はTVの向こうの出来事で、映画よりもリアリティの無い物となっています。
戦争を経験した世代に話を聞ける人はしっかり聞いておくべきです。
事の善悪は別として、その記憶は語り継がなければ失われますし、何者かによって歪められることもあります。
時はそれほど残っているわけではありません。
今回、「郷土史講座・熊谷空襲を語る」という催しがあります。
当時の状況を直接聞ける機会です。
8月7日(土)午後2時と8月21日(土)午後2時の2回。
それぞれ話者は異なります。
参加申し込みは熊谷市立熊谷図書館まで。
現在のところ日本は安全です。
しかしイラクやアフガンなどでは現在でも戦闘が行われていますし、チベットや東トルキスタンなどでは民族浄化が進行中と聞きます。
現在は平和だとは到底言えません。
日本の安全は自動的に当然のように存在するものではなく、こういう歴史の延長線上にあることを忘れてはなりません。
「戦争は嫌だ」というのは誰しも同じだと思いますが、安全を維持し平和を広めるにはどうすればいいのか、一歩進んでしっかり考えるべきでしょう。
期間:平成22年7月24日(土)~8月29日(日)
時間:午前9時~午後5時
会場:熊谷市立熊谷図書館 美術展示室(熊谷市立文化センター3階)
[map lat=”36.13706024080007″ lng=”139.38682794570923″ align=”undefined” width=”550px” height=”400px” zoom=”16″ type=”G_NORMAL_MAP”]36.13706,139.386828[/map]
コメント