「給食で『鯨の竜田揚げ』って出ましたか?」
この質問でだいたい相手の年齢がわかりますね。
食べたこと無い人にとっては訳が分からないだろうが気にしない。
私は鯨の竜田揚げが大好きで、給食で出るのを楽しみにしていました。
昔は鯨は安価で貴重なタンパク源だったのです。
しかしいつの間にか捕鯨禁止のせいで食べれなくなりました。
ちゃんとした店に行けば食べられるのでしょうが、そう簡単にそんな所にはいけません。
かくして「鯨の竜田揚げ」は自分の中で幻の食べ物として神格化されていったのでありました。
時は流れてウン十年。
ブラブラとネットをしていたらその店を見つけました。
なに!?「鯨の竜田揚げ」が食べられる!?
その日からずっと、そこに行く日を夢見て、チャンスをうかがっていました。
そして今回、ようやく行く事が出来ました。
ここは鯨の加工や卸売りをしている北海水産という会社がやっているお店。
店はどう見ても水産会社の社員食堂にしか見えません。
客層はオヤジ度120%。
元気の良いおばちゃんが注文と配膳で駆け巡っています。
食券制にもかかわらず、お客さんはいっぱいで注文は滞りがち。
効率良いんだか悪いんだかさっぱり解らないところが微笑ましい。
食事は600円均一です。
食券機はなぜか「鰻重」一択。
もちろん鰻重なんてメニューは無い。
コレを買って、おばちゃんに希望の品を伝えます。
この日、選択できるのは「鯨さしみ定食」「鯨ステーキ定食」「鯨たつた揚定食」「マグロさしみ定食」「ネギトロ丼」でした。
当然、「鯨たつた揚定食」で行きます。
すると「あらま、ご飯が無くなっちゃった。今、炊いているから待ってて」とのおばちゃんの声
しかし、そんなことで竜田揚げへの情熱は微塵も揺るがないぜ。
3,40分は待って、ようやく竜田揚げとご対面。
シンプルな皿に、たっぷりの量の竜田揚げ。
あまりの懐かしさに涙がこぼれそうになります。
さてと、いっただきまーす!
揚げたての竜田揚げを口に入れると、思いがけずふんわりした歯ごたえ。
給食の冷めて硬くなってたものとは全然違う。
噛めば若干の歯ごたえとともに広がる鯨の味。
そう、あの味ですよ、皆さん。
肉のようであり、魚のようでもある、なんとも独特の味と歯ごたえ。
美味い、美味すぎる!
炊き立てご飯でワシワシ食べます。
良く考えると、鯨の竜田揚げってご飯には微妙に合わない気がするが、それはきっと気のせいだ。
竜田揚げはそのまま食べても美味いが、味に飽きたら卓上のマヨネーズの出番。
これをちょっとつけると、これまた美味いんだなぁ。
あっという間に食べ終わってしまいました。
ああ、美味かった。
お替りしたいぐらいだぞ。
そして次回は「鯨ステーキ」編!
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