前回からの続きです。
最初のLセットを完食し、レジにお替りに行った私。
それじゃあワッパーとドリンクを頂こうか。
ワッパーは予定通り、160円の追加料金を払って「テンダーグリルチキンパティ」を追加しよう。
これで「豪華!チキンとビーフのダブルパティワッパー」となるぜ!
もちろん食べる量は増えるが、こんなことができるのはこのイベントだからこそでもある。
「ワッパーとコーラをくれたまえ。ワッパーにはテンダーグリルチキンパティを追加で。」
颯爽とレジのお姉さんに向かって言い放つ私。
しかしお姉さんは困惑しながらこう言った。
「あのぅ、申し訳ございません。BiKingではトッピングは出来ないんです・・・」
なにぃぃぃ!?
前回は出来たトッピングが出来ないだって!?
もらったBiKingの小さなチラシを見ると、確かにできないと書いてある。
な、な、な、なんてこった・・・
結局、お替りは通常のワッパーとコーラに。
しかし、綿密な計画が破綻した私に、もはや気力は残っていなかった。
お替わりしてしまった以上、これは最低でも食べ切らないといけない。
でやぁぁぁ・・・
小学生のアルトリコーダーのような気合が店内の喧騒にかき消されていく。
なんとか食べ終わった私。
これじゃあ、もうこれ以上続ける意味は無い。
やる気も失せていた。
隣でも黙々と食べ続けているくいしんぼさんに
「これじゃあダメだ、やってらんねーぜ」
「もうやめましょ、フードコートに行って何か喰いますかね?」
と話しかける。
その時、くいしんぼさんの目がギラリと光った。
そしてその万年杉のように太い豪腕が俺の顔面に叩きつけられ、俺の身体は凧のように宙を舞った。
ドグラガシャーン!!!
壁に叩きつけられ、薄れ行く意識の中で、くいしんぼさんの重々しい声が聞こえた。
「ダニエル、確かに計画は破綻した。しかし戦いが始まった以上、予想外のことが起こるのも覚悟のうえのはず。そして戦うからには全力を出さなければならない。勝負はどんな時でも配られたカードでするしかないのだ。」
そうだ、その通りだ。
くいしんぼさんを見ろ。
おそらく彼にとってもトッピング不可は想定外のトラブルのはず。
しかし文句ひとつ言わず、黙々と食べ続けているじゃないか。
これが真の男、真のサムライの姿だ。
ウォォォォォォ!!!!!
甦る気力と共に、サバンナの獅子の如き咆哮が店内に響き渡る。
ワッパーお替りだ!!
今回はこのBiKingに挑戦するお客さんが多く、お替りの提供に時間がかかっていた。
その為、お替りをしても食休みが発生してしまい、満腹感とともに気力が萎えてしまう。
正直言って胃の容量は限界に近く、咀嚼力もかなり低下している。
しかし、まだ3つ、たった3つ食べただけだ。
お替りもう一丁!!
味に飽きたのが何だ!
炭酸が苦しいのが何だ!
ケチャップとマヨネーズがキツイのが何だ!
デヤァァァァァァァァ!!!!!!
密林の猛虎の如き雄叫びがアリオ鷲宮内に響き渡る。
そしてようやく4個を食べ終わったところで終了。
量的には去年に及ばなかったが、味の変化がないという点では今年のほうがキツかった。
ある意味、去年を超えたといえるだろう。
くいしんぼさんも同じく4個。
戦いは終わった。
デザートのフローズンヨーグルトがやけに胃に染みる。
店内で挑戦している近隣高校の若人たちを見ながらくいしんぼさんとしばしの雑談を楽しむ。
もうワッパーは見たくない。
しかし、明日になればそんな気持ちは忘れ、また食べたくなることだろう。
俺達の戦いは始まったばかりだ。
完
ということで、今回は有料・無料に関わらず、お替りでのトッピング追加は不可でした。
最初のLセットの時点でのみ、おそらく可能です。
また、減量はできるとのこと。
もしかしたら店舗によって違うのかも。
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