2年3か月の間に米軍の不発弾が4発見つかった埼玉県鳩ヶ谷市辻の8階建て分譲マンション建設予定地で、基礎工事が始まった。
市は不発弾を撤去する度に安全宣言を出してきたが、ことごとく撤回、近く4度目の宣言を出す。
近隣住民には「大丈夫?」との不信感も残るが、当のマンションは既に完売で、地元の不動産業者からは「この不景気に、いわく付きの物件が完売とは」と驚きの声も漏れる。
建設予定地は、埼玉高速鉄道の鳩ヶ谷駅から南に約200メートル離れた私有地。30本を超す基礎杭(くい)の打ち込みは終わり、基礎をセメントで固める工事が急ピッチで進んでいる。
マンション販売「大京」(東京・渋谷区)が入居者の募集を始めたのは今年1月。不発弾が出たという説明を聞き、即座に「嫌だ」と帰る客もいたが、「きちんと調査してくれるなら逆に安心」という声もあった。3月には4発目が掘り出されたが、4月以降に売買契約を結んだため、キャンセルはなかったという。
駅から徒歩4分という立地の良さや、周囲にマンションが少ないこともあり、7月には87戸を完売。販売価格は約60平方メートルが2000万円台、約90平方メートルが4000万円台で、近くの不動産業者によると、「破格に安い訳ではなく、妥当な値段」だという。
建設予定地では、2007年12月から今年3月にかけて、第2次大戦中に米軍が投下した250キロ爆弾が相次いで4発見つかった。市はその都度、不発弾を撤去、費用は計約1億4000万円に上っている。「もうない」と3度にわたって安全宣言を出しながら、ことごとく裏切られている格好だが、市は「不発弾の探査は開発業者が任意でするもので、市は要請しかできない」と釈明する。
(2010年11月11日07時56分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101111-OYT1T00014.htm
日本の建築において避けて通れないのが遺跡と不発弾。
遺跡は見なかったことにして内緒で埋めちゃうことがあるという噂ですが、不発弾は流石にそういうわけにはいきません。
このマンションで見つかった不発弾は4発。
4発同時に見つかったわけではなく、4回に分けて1発ずつ見つかっています。
2008年3月、2008年5月、2009年7月、2010年4月に不発弾の撤去作業が行われています。
1回目に見つかったときは処理後に安全宣言を出しています。
しかしその後、2回目、3回目と続きます。
3回目の後は建設会社側が「調査結果から3発以外にない」と説明していたとのことです。
そこで今回の4発目。
もう無いとは思うけど・・・大丈夫かなぁ?
住んでいる人ももちろん怖いけど、工事する人も怖いでしょうね。
ユンボで土を掘ってたらなんだか固いものがあってガツガツ叩いていたら「実は不発弾だった」なんてことがありそう。
熊谷は空襲にあっているので、これは人事じゃないですね。
ちなみに日本では年間に約2000件、合計80トンほどの不発弾が発見されているそうです。
不発弾と一言で言っても爆弾の種類は数多くあり、古いものでは資料が無い場合もあるそうです。
そのうえそれぞれ状態が異なり、しかも何十年も地中にあって腐食が進んでいます。
一触即発の状態の不発弾などは慎重に慎重に処理しないといけません。
住宅地では気軽に爆破処理という訳にはいかないそうで、処理はなかなか大変なようです。
ここらへんだと朝霞駐屯地にいる第102不発弾処理隊が処理します。
なお、不発弾処理を行った場合の特殊勤務手当は出動1回につき5200円。
ただし危険性の低いものについては1時間当たり110円となります。
非常に危険な割に手当は驚くほど安いです。
不発弾処理というと何だかドラマチックでカッコイイ気がしますが、本当は危険で見返りの少ない仕事なんですね。
なお、自衛隊は国内での不発弾処理において失敗したことはなく、その技術は外国から高い評価をされているとのことです。
それなのに国内ではあまり評価されないというのは皮肉な話です。
任務についている方に敬意を表します。
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コメント
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ドカターさま
4回も不発弾騒ぎでは工期も遅れに遅れたでしょうから、施工者も資金的には大変だったでしょうね。
販売価格にはその分の上乗せをしていないって言ってましたから、費用はまるまる業者持ちのはずです。
爆弾落としたアメリカに請求したいところでしょうね(笑)
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このマンションはうちの隣町の出来事でありまして、よく現場前を通ります。噂では安全が確認できないまま工事を強引に再開させたとか聞きましたが、ダニエルさんの記事によるとちょっと事情が違うようですね。しかしながらゼネコンもこの不況下ですからモタモタしていられないというのは本音だと思います。因みに私はここの施工をしているゼネコンに修行という形で勤めていました。
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またぞうさま
今でも爆発の危険性は変わらないそうです。
250kg爆弾だとしたら半径10mは余裕で吹っ飛ぶはずですから、埋まっていたら怖いですよね。
「完全に安全」と言い切るにはスゴイ調査量が必要なんでしょうね・・・
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やはり今でも爆発はするんでしょうね
どのくらいの威力かわかりませんが、怖い話になりますよね
本当に、本当の安全宣言をしてもらえれば・・・
でも、そんな事では難しいのでしょうね
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亜久里さま
本当におかしな話ですよね。
命かけて作業する彼らの技術と名誉と結果に対する評価がこれっぽっちとは・・・
でも「自衛隊」というだけでこの国では評価はされないんですよね。
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まみざわさま
蹴られる危険手当なんてものがあるんですか!
しかもそれより安いとは(涙)
とにかくこの国は安全保障に関する意識が低すぎますね。
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ぐりーんどぅさま
日本は市街地にたくさん落とされてますから、まだまだあると思います。
不発弾は今でもいつ爆発してもおかしくない状態のものがあるそうです。
怖い話ですね。
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オフ専温泉さま
不発弾の調査は業者持ち、処理は自衛隊持ちのようです。
今話題の海保も命がけですが、こちらもギリギリの命がけです。
せめて手当くらいはしっかりして欲しいものです。
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タカチンさま
戦後一度も掘ってないところなんてたくさんあるでしょうからね。
なんとか当時の記憶がある人がいるうちにハッキリさせておいたほうがいいでしょうね。
ちなみにこの場所では近くの老人が「4発落ちているはず」といってたらしいですよ。
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安い安すぎる
その手当ての金額を決めたのは誰なんでしょう
もし、自分たちがその仕事に従事しなければいけない立場だったとしたら、
納得できるんでしょうか
子供手当てなんかより先に、そぉいう危険な仕事に従事されている方に、
もっと手当てをはずむべきです
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「農林水産手当て」…牛や馬の種付け…さなかに蹴られる危険に対する手当てよりも安いとか…。
命を張って危険な任務に当たる自衛官、水際の護り「海保」に対する国民に政府は何を考えているのやら…。
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不発弾があると思うと安心して生活できないですね^^;
太平洋戦争の不発弾がまだまだ地中に埋まってるって話ですからね・・・
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遺跡の調査費は建設業者持ちですよね?
不発弾の場合は国が全額負担なのでしょうか?
処理班の手当て前にテレビで見ました
ある意味一番危険な公務員ですよね
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伊勢崎あたりが急激に再開発してますが、やはり空襲にあってますからね~・・・こういった時例が出てこないとは限りませんね。。。