お知らせ
2024.04.02

家賃滞納者の鍵替え家財処分 「追い出し屋」被害相次ぐ

賃貸住宅の連帯保証を請け負う業者らが、家賃を滞納した入居者に強引に退去を迫る「追い出し屋」の被害が広がっている。被害者の多くは低所得者ら。弁護士らは「新手の貧困ビジネス」と批判し、救済に乗り出しているが、家賃保証業務を規制する法律はない。 ■思い出の品処分され 「閉め出すぞ」。福岡市の女性(38)は携帯電話の通話が耳から離れない。約3年前まで、1K、家賃約4万円のアパートに長女(17)と住んでいた。家賃保証会社が連帯保証人になった。消費者金融などからの借金があり、家賃を滞納した。 「取り立てが来たら、娘に嫌な思いをさせる」。女性は妹の自宅に一時避難した。まもなく鍵が交換され、会社から「荷物を預かる」と連絡が入った。1日千円の「保管料」を求められた。 女性は滞納家賃を分納し、家財の返却を求めると、保証会社は「もうない」。七五三など娘の思い出が詰まった4冊のアルバムも失った。 親族宅に身を寄せ、06年秋、家賃約5万円のアパートに移った。入居時に東京の保証会社と契約を結んだ。勤め先のスーパーの時給は600円台で、月収は10万円余り。借金返済を優先させ、また家賃を滞納した。保証会社に「サラ金まで(車で)乗せてやろうか」と言われたという。女性は「家賃が払えなかった私が悪いけど、悔しい」。 保証会社は「違法性があるとは思っていない」と説明する。 ■30%近い遅延利息 「荷物をまとめて出て行け」。10月、大阪府柏原市の男性(63)は保証会社からこう脅されたという。 昨夏、家賃8万5千円のマンションに入った。約10年前にエステ店を廃業し、借金が残った。「他人に迷惑をかけたくない」と、入居時に保証会社と契約を結んだ。9月の家賃を滞納すると、保証会社から玄関ドアに督促の紙が張られ、損害金5千円を請求された。 契約書には「年率29.2%の割合の遅延損害金」を求めるとあったが、消費者契約法の上限金利の年率14.6%を超えており、司法書士は「無効だ」。保証会社は「契約書の文言は滞納の抑止力になる。文言通りの請求はほぼない」と話す。 大阪や福岡では弁護士らが刑事告訴も検討している。 ■監督官庁なし 保証会社の多くは90年代に設立。高齢者や外国人労働者らのニーズもあり、新規参入が続いた。今は100社以上あるといわれる。グレーゾーン金利の撤廃で経営が悪化した消費者金融会社からの転出組もあるという。 保証会社の関係者は「競争が激しく、滞納しそうな入居者もどんどん入れる。その結果、滞納率が高まり、無理な取り立てをする業者も出てきた」。別の司法書士も「家賃保証の仕組みが悪いのではなく、違法な手口が問題なのだ」。 保証会社は宅地建物取引業法や借地借家法の規制外で、現在は「監督官庁もない状態」(国土交通省不動産業課)だ。
これ最初に読んだとき、ちょっと前に紹介した「敷・礼なしのゼロゼロ物件」の話かと思いましたが、違うようです。
今回の話は家賃保証業者の話です。

通常、賃貸物件を借りるときには連帯保証人が必要となり、親族に頼むことが多いです。
しかし、なかには連帯保証人を立てられない人もいます。
家賃保証業者とは、そういう人たちの連帯保証人になる業者です。
もちろん保証料としてお金がかかります。

借主が家賃を滞納したときに、家賃保証業者は貸主に家賃を立て替えます。
そして家賃保証業者は立て替えた家賃を借主から取り立てます。
ですから借主と貸主の話ではなく、「借地借家法」の適用外となります。

家賃を滞納する借主ですから、家賃保証業者に立て替えてもらった家賃だってなかなか払えません。
でも業者だってプロです。
ありとあらゆる手で取り立てることになります。
サラ金の規制が厳しく、そっちの業者が保証業者に商売換えしているケースも多いと聞きます。
この保証業、「貸金業法」にも抵触しないので、サラ金以上の厳しい取立てができます。
考えてみれば取立ての手順やノウハウは同じですもんね。

今回のケースでは保証業者が「鍵の交換」「家財の処分」などを行っているので思い切りアウトです。
しかし、記事を読むと借主にも色々問題が・・・
福岡市の女性は「妹の自宅に一時避難」と言っていますが、これって逆に見れば雲隠れして逃げたようなもの。
鍵の交換や家財の処分は違法ですが、借主も信義に反する行為を行っていると言えます。
大阪府の男性は「他人に迷惑をかけたくない」と言いながら家賃8万5千円のマンションに入り、家賃を滞納。
家賃を滞納することは「他人に迷惑」に当たると思うんですけどね。

このような保証業者はここ数年で乱立していますが、倒産しているところも多いようです。
取立てのプロである業者が潰れるくらいですから、いかに家賃の滞納が貸主に厳しいかお分かりかと思います。
長くなったので次回に続きます。


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コメント

  1. ダニエルさん より:

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    xiangqiankangさま
    おっしゃるとおりです。
    最近では「保証協会契約が絶対条件」という業者も出てきました。
    賃貸を数多くやっているターミナル型の業者に多い感じです。
    非弁行為については私も疑問に思ってたので、今度書きますね。

  2. xia*g*iank*ng より:

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    私はやはり一番の問題は仲介した不動産業者にあると思います。一件でも多く契約をあげたいため、当事者に家賃保証を勧める業者が多いです、しかも保証契約を一件につき保証料(賃料1ケ月分)の半額が不動産業者にキックバックされます。
    借り手には身の丈にあった物件を探してあげるか自分の資力を納得してもらう努力をすべきでしょう。
    また家主に対しては、本来、不動産業者が賃貸借契約を手数料をとって仲介した場合以上契約終了までのケアをすべきですが、そんな業者はほとんどいません。
    契約締結して手数料をとれば、後は野となれや山となれで知らん顔します、滞納家賃を回収してもらおうと思ったらまた手数料を請求されます。(これって非弁行為じゃないの)

  3. ダニエルさん より:

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    オフ専温泉さま
    心苦しい問題ですね。
    ウチでは現在のところ希望者だけに保証会社をつけていますし、トラブルも無いのですが、今後はどうなるかわかりません。
    悩みどころです。

  4. ダニエルさん より:

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    やえこさま
    私はどちらも問題があると思います。
    次回に書きますね。

  5. OFF専ON泉 より:

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    仕事で不動産業はやっていませんが一応有資格者です
    私にはまね出来ない仕事ですが
    借りる人は色々と考えなくてはいけませんね

  6. wayaeko8 より:

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    このお話は、テレビで何回も見ています。家賃滞納者の鍵の」交換は酷いとオモピますが、こう言うところを借りる人も考えなくてはイケマセンネ。どちらが良いのか分かりませんが、大変な世の中です。(^-^)